先日、TRPGシナリオ「カタシロ」をプレイしました。
TRPGは大学時代に何度か遊んだこともあり、「カタシロ」もTwitterで話題になっているので名前くらいは見たことがありました。しかし最近はぜんぜんTRPGの情報に触れていなかったので、それほど興味を持っていないという状況でした。
ところが先日オンライン飲み会をしている時に突然「カタシロやってみる?」という話になり、試しにやってみたところ結構面白かったので、一体どういうところが面白かったのかを書き残しておきたいと思います。
なお、この先はネタバレを憚らずに書いていきますので、未プレイの方はご注意ください。TRPGというゲームの性質上、おそらく何も情報を持っていない状態でプレイした方が面白いと思います。
TRPGに対する印象が変わった
「カタシロ」をプレイし終わって最初に思ったのは、「TRPGってこういうことやっても良いんだ……!」ということでした。
大学時代にプレイしたTRPGはいわゆる剣と魔法のファンタジーが背景にあり、パーティーを組んで洞窟ダンジョンを探検していくというものでした。これはこれでもちろん楽しいのですが、「カタシロ」はもう全く違う感じで、完全に現代を舞台にしたものでした。
これは、そもそも「カタシロ」が依拠しているクトゥルフ神話が現実世界を舞台にしていることを考えれば当然のことかもしれません。しかし「TRPG」の「RPG」部分に引っ張られて、やはりドラクエやFFみたいな世界観をすぐさま想起してしまうんですよね。
というところで、「TRPG」という語に対する印象が変わったというのが良かった点のひとつ。
思考実験に本気で取り組まされる
「カタシロ」は3つの思考実験を取り入れたTRPGシナリオです。「囚人のジレンマ」「テセウスの船」「臓器くじ」の順番で出てきて、僕はこのうち「囚人のジレンマ」「テセウスの船」のことは事前に知っていました。
もともと思考実験には興味があり、これまでいくつも見てきた経験があるのですが、それを自分事として捉えることはほとんどありませんでした。だって、別に考えなくても何か困ることはありませんからね。
ところが「カタシロ」の中では、これら3つの思考実験を踏まえて「自分がどう行動するか?」と決定しなくてはならない場面があります。プレイヤー側としては、恐らくここが一番おもしろいポイントでしょう。
最後の質問をされた時に、しばらく考えてから僕はこの3つの思考実験についてなぜ考えさせられたのかを知ることになります。この3つの質問がなされていなかったら、僕は最後の質問に答えることができなかったかもしれません。最後の質問に答えるための準備運動として、事前の3つの思考実験が本当によく機能しているというのが、「カタシロ」の最高に面白いところだと思います。
リプレイが見たくなった
TRPGリプレイというジャンルがあることは以前から知っていたのですが、僕はそれほど興味を持っていませんでした。だって、リプレイを読むよりも自分でやった方が楽しくない……? と思ってしまうから。
でも「カタシロ」は、一度プレイした後に「じゃあ他の人はどう考えるんだろう?」とめちゃくちゃ気になる要素があります。3つの思考実験に対してどのように答えるのか、そして最後の質問にはどのように答えるのか……。
プレイ中の動作について自分との差異を考えるのも楽しいですし、プレイ後の語りで「何をどう考えていたのか?」を垣間見るのも楽しい。僕は自分が苦しんだ問題に対して他の人がどう考えるのかを覗き見するのがめちゃくちゃ好きなので、これは良い趣味を見つけたなと思います。
まとめ
この文章を読んだということは皆さん「カタシロ」をプレイ済みだと思うのですが、「カタシロ」のどのようなところが好きでしょうか?
良ければ、皆さんの「カタシロ」ここ好きポイントをぜひ教えてください〜!
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