書けない状態に対処するためのいくつかの作戦

この記事は、執筆ハック Advent Calendar 2023 3日目の記事です。

趣味でも仕事でも、文章を書かないといけないのに全く書けない、といった経験をしたことはないでしょうか。僕は趣味でも仕事でも文章を書く機会が多く、そのために「書けねえ〜〜〜!」と悶絶しています。

しかし、10年近く悶絶していると、何となくではありますが打開策というか、書けるための作戦をいくつか持てるようになりました。

ここでは、その「作戦」をいくつか紹介します

とりあえず書く

元も子もないようですが、書けない時は、まず何でも良いから書いてみるのが大事です。

そして、ここでは「何でも良い」というのがポイントです。たとえば、「太宰治についての思い出」みたいなテーマで文章を書くことになっているとしましょう。何を書けば良いか本当に分からないとき、僕はとりあえず頭の中にあることを片っ端から書きます。たとえば、以下のように。

今日は朝から頭が痛い。お酒を飲みすぎたかもしれない。そういえば、太宰ってお酒が好きだよなあ。とりあえずコーヒーを飲みたいかもしれない。腰が痛い。シャワーも浴びたい。ああ、16時には家を出ないといけないな。そういえば、昨日の飲み会で2,000円借りたけど、いつ返すと良いだろうか。連絡してみよ。

ざっと書いてみたところ、今回は最初の方で太宰治を連想しましたが、別に連想できなくても大丈夫です。書けない状態の時は、脳にある情報をうまく言葉にできない状況なので、とりあえず書いてみることで「言葉にしてみる」という作業が重要だと僕は考えています。これを5分くらいやっていると、「なんか意外と書ける気がする〜」と気分が上がってくるので、そこから本来の原稿のことを考え始めたりします。

箇条書きにしてみる

実際の原稿を書くとき、調子が良ければそのまま頭から文章を書くこともありますが、ほとんどの場合はまず箇条書きで書きたい内容をテキストエディタ上に案を出していきます。このとき、思いついた順に雑に書いていきます。

  • 太宰治にはお酒がよく出てくるけど、お酒を飲んだことが無い太宰初読時の自分は、それをどのように受け止めていたのか
  • 「青春のはしか」とも呼ばれる太宰を青春時代の自分はどう読んでいて、それを今振り返ってみるとどう考えるのか
  • 教科書作品で出会うことの多い太宰治だが、自分はどのようにして出会ったのか
  • 大学生の時に三鷹へ行って、太宰治関連の場所を色々巡った気がする
  • むかし文豪と自殺について少し調べたことがあって、その辺と接続しても良いかも
  • そういえば、大学生の時に文庫の太宰治全集を買ったなあ

みたいな感じで、思いついたものをどんどん書いていきます。文体の統一とかも全く考えませんし、内容の粒度についてもバラバラでOKです。

思いついたことは本当に一瞬で忘れるので、何を書きたいかを検討する時の材料として、とりあえず書き残しておきたいという感じですね。

紙に書いてみる

普段はPCのテキストエディタを使って文章を書いたり箇条書きをしたりすることが多いのですが、行き詰まっている時はコピー用紙にボールペンで考えていることを色々書くこともあります。

僕の場合、何かをどんどん思いついている状況の時は、紙に書くよりもキーボードでタイプした方が圧倒的に速いです。そのため、紙にボールペンで書くのは、「いつもとは状況を変えて、脳の何かしらの回路を開く」という感覚に近いです。脳にそういう回路があるのかはわかりませんし、紙にボールペンで書くことでそういう回路が開くのかはもっとわかりませんが、気分が変わると出てくるアウトプットが違うものになる気がするんですよね。

紙は図とか絵もすぐに書けるのPCでアイディア出しをするよりも良いんだよねという方がいらっしゃいますが、僕は文字だけを書くことが圧倒的に多いので、そこまで恩恵を得られていないかもしれません。ただ、樹形図的やワードマップ形式で色々書き込みたい場合は、たしかに紙にボールペンの方が直感的に作業ができると思います。

その辺を歩き回る

何を書いたら良いのか分からない場合、僕はその辺を歩き回ります。外に出て散歩をすることもありますが、作業部屋と洗面所の間を行ったり来たりすることもありますね。今は一人暮らしだから良いのですが、実家暮らしをしている頃は「さっきから行ったり来たりして何してるの?」と聞かれることがありました。

特に白紙のテキストエディタをじっと見ていると気分が滅入ってくるので、そういう時は積極的に机から離れるようにしています。

また、何を書こうか考えている時に、皿洗いなど普段は面倒くさくてやらない家事を一気に片付けたり、気分転換にシャワーを浴びたりすることで、机の前から離れるきっかけを作り出すこともあります。

いつも頑張っています

月並みではありますが、書けない時にやっているのはこういったことになります。

いつも頑張って書いています。今後も頑張って書いていきます。